施主はただ漫然と竣工を待てばよいというものでもありません。やっておいたほうがよいことがあるのです。それはインテリアについての研究です。具体的にいえば、家具や敷物、カーテンなどの検討をする必要があるでしょう。日本の建築家はゼネラリストですから、建物の構造はもちろん、全体のデザインを重点的におこないます。そればかりでなく、インテリアや、カラー・コーディネイト、さては食器類までデザインしてしまう建築家さえいるのです。とはいえ、たとえば家具そのものをオリジナルで設計するのでないかぎり、やはりどこかで買ってくることになります。どこにどのような家具を置くのか、それはどのようなデザインが望ましいのか。そんなことを、ぼんやりとでもいいですから、この時期に頭に浮かべておいてください。なにかアイデアが出てきたら、設計者に相談する方がよいでしょう。「インテリアーコーディネイト料はもらっていないから……」などといって拒否する建築家はいません。ちなみに、建設に関して驚くほど分業化の進んでいる欧米の建築家の中には、そういって拒否する人もけっこういます。インテリア、カラー、グリーン(植栽)などはそれぞれコーディネイターがいますし、ギャラもきっちり分けられていることがほとんどだからです。逆に、外貨廻りの植栽の種別まで建築家が決めるのは日本くらいかもしれません。
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