在来軸組構法は、大工をはじめとする職人によって建てられています。「大工」という呼称は、古代の律令制で、木工寮に属した工人の長に対するものでしたが、現在では木工事をする職人一般をさしています。さてこの大工の数は、およそ八〇万人ですが漸減する傾向にあります。しかも、一九七〇年には全体の三分の一以上を占めていた三〇歳未満の大工が、二〇年後の一九九〇年には一〇分の一近くにまで落ちています。これは、つくり手がいなくなるということで、在来構法にとってはゆゆしき事態です。
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とはいえ、在来構法はまだまだ健在です。その理由のひとつは、プレカットをはじめとする合理化が進められていることです。プレカットとは、在来構法特有の継手・仕口を「あらかじめ刻む」という意味です。もっともこの継手・仕口は、従来も大工たちがあらかじめ下小屋で刻んでいました。しかし、いまのプレカットは刻むのが大工ではなくて機械です。